アブラムシは葉っぱの上でじーっと葉の維管束に口から針をだし
水分や栄養をすっている昆虫です。
葉っぱの裏をみてアブラムシがたくさんいるのを見たことがあると思います。
このアブラムシはいったいどこからきて、どんな影響があるのでしょう。
アブラムシの発生時期や退治方法などをまとめました。
アブラムシはどこから来るの?発生時期は?
アブラムシの発生時期は3月~11月頃の少雨時期と言われています。
アブラムシは、1年中発生する虫です。
雄雌の区別はありますが、春から夏までは雌だけで増殖を繰り返して、秋以降は雄が発生して普通に増殖するそうです。
関東より北のエリアは卵で越冬するとのこと。
西のエリアは成虫のまま越冬して一年中幼虫を生み続けるのです。
アブラムシが発生する原因は、「 アブラムシの卵 」
他の野菜や植物から羽ありの成虫が飛来して寄生し、窒素成分の多い肥料を与えた野菜に多く飛来するそうです。
では、なぜ窒素成分を与えすぎるとアブラムシが飛来するのでしょうか。
窒素成分を野菜に与え過ぎると葉で合成されるアミノ酸が過多になり、アミノ酸が大好きなアブラムシが集まってくる、と言われています。
アブラムシの撃退方法と、一番効く薬について
農薬を使うのがどうしても嫌な方は、住友化学から発売されている「 粘着君 」をおススメします。
有効成分にデンプンを使用しているので、環境にやさしい殺虫・殺ダニ剤。
臭いが少なく収穫前日まで使用されている方が多いそうです。
粘着性で退治するので薬剤抵抗性は、ほとんどない、とのこと。
アブラムシだけでなく、タバココナジラミ類やハダニ類にも効果があり、毒性が低く、ミツバチやテントウムシなどの益虫には殆ど影響がありません。
自分の畑で退治できた、と思ったら、他の畑から飛んできます。
マンションで栽培していても羽ありの親アブラムシは次々と飛来します。
常にアブラムシ対策をしておくことは大切です。
アブラムシの一番の害は病気を運んでくることなので、意地を張って薬剤を利用せずに病気を発生させてしまって結局強い薬剤で病気を治すなんて事にもなりかねません。
生育の初期段階や収穫前の薬剤使用であれば決められた量と決められた回数を守って使用しましょう。
そうであれば、使用すれば人体への影響は殆どありません。
慣れないうちは無理をせず、野菜に影響の少ない初期段階での薬剤の利用を検討してみる事もおススメです。
住友化学園芸から、いろいろ出ています。
アブラムシに効果がある薬剤粒剤のベストガードはアブラムシ以外にも吸汁する害虫にとても効果があるそうです。
発生前の害虫予防に使えますし、もちろん発生してからも効果があります。
残効性なので1か月~2か月ほど効果が持続するので使用回数が少なくて済む、とのこと。
散粒容器入りなので手軽に使用できますし、散布後の野菜の汚れが少ないのもおススメ理由です。
アブラムシの予防方法は?
ポイント
・元肥には窒素肥料を過剰に与えないように注意。
・太陽光が嫌いなのでシルバー色のマルチシートを敷く。
・背の低い野菜の場合は目の細かい防虫ネットをトンネル掛けする。
・野菜の周辺に防虫ネットを立て、成虫の飛来を防ぐ。
・周囲に背の高い植物を植えてアブラムシの侵入を防ぐ。
・地上部分の乾き過ぎに注意。
葉が過繁茂状態になっているとアブラムシが発生しやすくなるので、株元を中心に不要な枝葉は摘み取って風通しを良くして日光が良く当てることをおススメします。
また、土壌中の窒素が多いと葉が必要以上に茂ってしまうので、その時は追肥を控えることも大事です。
数が少ない時はセロテープやガムテープでペタペタ引っ付けて駆除され手いらっしゃる方も多いようです。
少数であれば晴れた日に牛乳と水を1:1で割ったものを散布されている、とのこと。
アブラムシが呼吸できなくなり窒息するのだそうです。
もちろん、散布後は水できれいに流してしましょう。
アブラムシは黄色に集まる性質があるので、黄色の粘着板を利用して駆除することも出来ます。
数が増えた時はこの方法で駆除しましょう。
羽ありのアブラムシをはじめ日中に活動する虫は背中に光を受けて飛んでいるため、下から強い光が当たると上下の感覚を失ってうまく飛べなくなる性質があるので、畑などにあるシルバーマルチを設置することも有効なアブラムシ対策になります。
一般的に言われる、木酢を薄めた物やトウガラシを浸けた液などを吹きかける方法は、死滅させる効果ではなく一時的にアブラムシが逃げていくためのもの。
効果が薄れるとすぐに戻って来るので本当の意味での駆除にはなりません。
まとめ
アブラムシは多くの野菜に寄生する体長は2~4㎜ほどの害虫です。
アブラムシ自体が行う吸汁活動で野菜が萎れたり枯れたりすることはありませんが、様々なウイルスを媒介します。
ちなみにウイルス病は治すことが出来ない野菜にとっては不治の病。
アブラムシの種類は大変多く、決まった野菜にしか寄生しないものや様々な種類の野菜に寄生するタイプがいます。
アブラムシは幼虫も成虫も、野菜の葉だけでなく、茎・花・果実も吸汁。
アブラムシを駆除しないで放っておくと数がどんどん増えて群生し、最後はアブラムシから出る甘露で野菜がベトベトになります。
この甘露はアリを呼び寄せ、テントウムシなどのアブラムシを駆除してくれる益虫を遠ざけてしまいます。
甘露はすす病の発生原因にもなってしまいます。
大事な作物が荒されないように、対策をとりましょう。
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