本ページはプロモーションが含まれています。

食中毒の症状、潜伏期間は?原因菌、予防対策について

健康
SPONSERED LINK

食中毒と言えば、昔は梅雨時から夏にかけて多く発生しやすく
冬場には食中毒が発生しにくいと言われていました。

しかし、
近年では住宅の断熱性能の向上や暖房設備が整っているおかげで、冬場でも細菌が増えやすい環境が多くなっています。

更に、近年では冬の寒くて乾燥している季節の方が起こりやすい
ウイルス性の食中毒もあるということが分かってきていますので、
季節を問わず一年を通して食中毒が発生しないように
気をつける必要性が出てきています。

そこで、今回は食中毒の原因や症状、予防対策などについて
まとめてみました。

SPONSERED LINK

食中毒の原因菌は?

食中毒を引き起こす原因となるのは大きく分けて
「細菌」「ウイルス」になります。

よく「細菌」と「ウイルス」は同じものと勘違いされている方が
いらっしゃいますので、ここで「細菌」と「ウイルス」の違いを
ご説明します。

「細菌」

細菌は、細菌自体に細胞を持っていて、
普段は動物や家畜の内蔵、下水、土壌中などに存在しています。

そこから、何らかの経路で感染した人の細胞などから栄養をもらい、
自力で分裂して増殖することができます。

その他、生き物以外でも栄養と一定の条件が揃えば
増殖できますので、食べものなどにも取り付いて腐らせます。

「ウイルス」

一方のウイルスですが、細菌の大きさに比べて10分の1以下と
非常に小さく、自らの細胞を持たないために自力で分裂して増殖
することができません。

しかし、自分と同じ型のウイルスを作る設計図を持っていて、
動物や人間に感染した際に細胞の中に入り込み、
その細胞に自分のコピーを大量に作らせます。

やがて、
細胞の中が自分のコピーでいっぱいになると細胞は破裂し、
中から大量のウイルスが拡散して周りの細胞に入り込み、
再びコピーを大量に作って増殖して行きます。

ちょっと分かりにくいですが、
簡単に言うと「細菌」は自分の細胞を使って分裂、増殖
できるのに対して、「ウイルス」は細菌よりもずっと小さく、
自分の細胞を持っていないので、他の細胞を利用しないと
増殖できないということです。

一般に「細菌」による食中毒は夏場に多く、
「ウイルス」による食中毒は冬場に多いと言われていますが、
これは多くの「細菌」が高温多湿の条件で活動が活発になる
ためで、

逆に冬場の気温が低く空気が乾燥する時期には、
旬の生牡蠣などの2枚貝が「ノロウイルス」に汚染されていたり、
感染した患者や保菌者からの二次感染が増えるためとされています。

- YouTube
YouTube でお気に入りの動画や音楽を楽しみ、オリジナルのコンテンツをアップロードして友だちや家族、世界中の人たちと共有しましょう。

症状、気をつけたい食品、潜伏期間など

ここからは、食中毒を引き起こす代表的な原因菌ごとに、
症状、感染に気をつけたい食品、潜伏期間などの特徴を
まとめてみました。

[note]※なお細菌による食中毒には、
細菌そのものに感染することによって食中毒を発症する「細菌型」

感染した細菌が増殖する時に産生される毒素によって
食中毒が発症する「毒素型」

に分類されます。[/note]

※サルモネラ菌(細菌型)

*存在場所
人、家畜、家禽、ペットなどの動物の腸内

*活動温度
30~40℃

*潜伏期間
食後6~48時間

*症状
吐き気と嘔吐で始まり、数時間後に腹痛と下痢、
38℃以上の高熱など症状には個人差があり、
重症化する可能性もあります。

ほとんどの場合は点滴や抗生物質などで治りますが、
症状が風邪とよく似ていますので注意して下さい。

*気をつけたい食品
生卵、加熱不十分なオムレツ、手作りケーキ、手作りマヨネーズ、
牛・豚・鶏などの食肉

*予防法
この菌は乾燥には強いですが熱に弱いので、
適切な加熱調理で死滅します。
特に卵の調理では中心温度75℃以上に十分に加熱しましょう。

まな板、包丁、ふきんなどはよく洗い、
熱湯や漂白剤で殺菌します。

※腸炎ビブリオ菌(細菌型)

*存在場所
海水、魚、貝などの魚介類

*活動温度
10℃~42℃

*潜伏期間
4時間~96時間(個人差があります)

*症状
激しい腹痛、下痢、発熱、吐き気及び嘔吐

特に胃けいれんのような痛みが特徴ですが、
発症後は5~6時間で軽快します。

*気をつけたい食品
お刺身、寿司などの生の魚介類

*予防法
この菌は塩分のあるところでは増殖しますが、真水と熱に弱いので、魚介類を調理する場合には清潔な流水で洗い、
十分加熱をしましょう。

なお、腸炎ビブリオは4℃以下では増殖しませんので、
お刺身用などの生食用の魚介類を保存するときは、
冷蔵庫のチルド室などを使って0~4℃に保存しておきましょう。

もちろん、調理後は速やかに食べることが重要です。

また、二次汚染を防止する意味でも、
魚介類の調理に使用したまな板を、
他の食材の調理に使用しないことが大切です。

※カンピロバクター(細菌型)

*存在場所
肉(特にとり肉)や、ペット、井戸水、生野菜など

*活動温度
31℃~46℃(30℃以下では増殖しませんが、10℃以下の低温でも
生き続けます)

*潜伏期間
2日~7日

*症状
発熱、下痢、腹痛、倦怠感、頭痛、嘔吐などですが、
症状の軽重にはかなりの個人差があります。

*気をつけたい食品
加熱不十分な肉、洗浄不足の野菜、井戸水や湧き水など

*予防法

この菌の最大の特徴は、酸素の少ない環境(微好気)で増殖し、
大気中では増殖できないという性質を持っています。

ただし、完全な無酸素の状態では活動できませんが、
真空パックと言われている状態でも微量の酸素が残っていれば、
活動し、増殖しますので真空パックでの保存も過信は禁物です。

さらに、低温に強く10℃以下でも長く生き残りますので、
冷蔵庫での保存にも注意が必要です。

この菌はごく微量の感染で発症しますので注意が必要ですが、
熱と乾燥に弱いので、食材を十分に加熱すれば死滅します。

そして、この菌は極めて乾燥に弱いので、まな板、包丁等の
調理器具は熱湯消毒を十分にして、よく乾燥すれば
「カンピロバクター」は死滅させることができます。

※エルシニア菌(細菌型)

(エンテロコリティカ)
*存在場所
ほ乳類の体内をはじめ、鳥類、は虫類、淡水魚等の多くの動物や水
*活動温度
1℃~44℃
*潜伏期間
2日~3日(10日以上の場合もあり)
*症状
発熱が主で腹痛、下痢があり、嘔吐は比較的少なめですが、
症状が盲腸炎と似ているため、間違われることがあります。

大人と幼児では下痢の症状が違い、
大人の下痢回数は1日2~4回ほどの場合が多く、
2歳以下の幼児では、発熱と共に下痢をくりかえします。

また、発熱とともに発疹が出ることも多いため、
発疹性の食中毒にかかったらエルシニア食中毒の可能性があります。
*気をつけたい食品
加熱不十分な肉や魚介類、生乳などや乳製品、井戸水など
*予防法
この菌の特徴は、5℃以下でも増殖する低温細菌ですから、
冷蔵庫の中で保存していても、どんどん増殖します。

しかし、この菌は熱に弱いので、
中心温度を75℃以上に十分加熱すれば予防することが可能です。

※黄色ブドウ球菌(毒素型)

*存在場所
人の化膿巣や鼻咽喉、皮膚、毛髪、膣などに常在
*活動温度
32~37℃が最も活発ですが、7~46℃でも増殖可能で、
増殖時に作られる毒素の「エンテロトキシン」は28℃~30℃
でも作られます。
*潜伏期間
食後1~6時間
*症状
吐き気と嘔吐で始まり、腹痛、下痢

ほとんどが24時間以内に回復しますが、
下痢などが続き脱水症状になると、点滴などが必要になります。
*気をつけたい食品
おにぎり、お弁当、巻きずし、サンドイッチなどの調理パン
*予防法
手に付いた傷やニキビなどを触った手で食べ物を触ると
菌が付きやすくなりますので、既に調理済の料理には
直に触らないようにしましょう。

この菌の特徴は、増殖をする時に「エンテロトキシン」と言う
毒素を出し、その毒素によって食中毒を発生させます。

菌そのものは熱に弱く、十分な加熱調理をすれば殺菌できますが、
菌から作られた毒素の「エンテロトキシン」は非常に熱に強く、
100℃では殺菌できません。

しかし、黄色ブドウ球菌は10℃以下では活動が弱く、
毒素の「エンテロトキシン」を作る事ができませんので、
まずは菌を付着させないこと、
10℃以下の低温に保存することを心がけましょう。

SPONSERED LINK

※ウエルシュ菌(毒素型)

*存在場所
自然界の土壌や水中、人や牛、鶏、魚など動物の腸内
*活動温度
15℃~50℃(ただし、芽胞状態になっている時は100℃で
1時間以上煮沸しても死滅しません)
*潜伏期間
6時間~18時間
*症状
腹痛、下痢、吐き気、腹部膨満感など。

一般的に症状は軽い場合が殆どです。
*気をつけたい食品
スープ、カレー、肉汁など食肉や魚介類などの
タンパク質を含む食材を使った料理。
*予防法
この菌の特徴は「嫌気性菌」と言って、空気の無いところで増殖し、空気に触れると増殖しません。

また、特殊な芽胞を作るために、極めて高温に強いのが特徴です。

しかし、15℃以下では活動しません。

そのため、スープやカレーなどを大量に作る場合は、
鍋の中をよくかき回して食材を空気に触れさせるようにして、
作りおきはせずに調理後はできるだけ早く食べるようにしましょう。

保存する場合は、できるだけ底の浅い容器で速やかに15℃以下に
冷蔵して保存するようにしましょう。

※セレウス菌(毒素型)

*存在場所
土壌、汚水等に広く分布
畑で採れる穀類、豆類、香辛料等
*活動温度
15℃~50℃(ただし、この菌も芽胞を持ち100℃で1時間以上
煮沸しても死滅しません)
*潜伏期間
2時間~4時間
*症状
嘔吐型 : 感染後1~5時間で激しい吐き気をもよおし、
その後は嘔吐をくりかえします。
下痢型 : 感染後8~16時間で吐き気をもよおし、
その後は下痢が続きます。
*気をつけたい食品
焼飯、スパゲッティー、ピラフ、焼きそばなど
*予防法
セレウス菌の特徴ですが、通常は芽胞といわれる
植物の種子のような形をしており、栄養や温度などの条件が
整うと発芽します。

セレウス菌には、
嘔吐毒を作り出すものと下痢毒を作り出すものがありますが、
食中毒には嘔吐毒によるものが多く、しかも嘔吐毒は熱に強いため、
加熱してもこの菌による食中毒を完全に防止することは不可能です。

そして嘔吐型は主に米飯やスパゲティーなどの炭水化物系から、
下痢型は主に肉製品やスープなどのタンパク質系から感染します。

特に米飯やスパゲッティーなどの炭水化物系は増殖しやすいので、十分な注意が必要です。

しかし、このセレウス菌は少量では発症することはないので、
調理後は速やかに食べるなど、できるだけ保存は避けて
食品中で菌を増殖させないことが大切です。

※ボツリヌス菌(毒素型)

*存在場所
世界中の土壌に広く分布し、海や湖の泥の中や
1歳未満の乳児の腸内にも存在します。
*活動温度
3℃以上から
*潜伏期間
8時間~36時間
*症状
吐き気、嘔吐、便秘などがおこり、更に、脱力感、けん怠感、
めまいを感じることが大きな特徴です。

更に重症化すると、視覚障害、言語障害、排尿困難、
歩行困難などの症状が表れて、
最悪の場合は呼吸困難に陥り死亡することもありますので、
早めの手当が必要です。

*気をつけたい食品
ボツリヌス菌は、嫌気性の細菌のため、
酸素が含まれない食品中で増殖し強い毒素を作ります。

そのために、
「缶詰」「いずし」「真空パックされた魚のくん製」
「真空パックの酢漬け」「真空パックの塩漬け」
「保存状態の悪いびん詰」「輸入キャビア」「からし蓮根」

などのパック詰めされている商品が、膨らんでいたりした場合は
特に注意が必要です。
*予防法
ボツリヌス菌は熱に非常に強い芽胞を作るため、
100℃の場合は6時間(120℃の場合は4分間)
以上の加熱をしなければ完全に死滅しません。

ですから、
家庭で自家製の「びん詰」や「いずし」などを作る場合には、
原材料を十分に洗浄し、食塩、砂糖、亜硝酸ナトリウム
などを添加して菌の増殖を抑えたり、
加熱殺菌の温度や保存状態には十分に注意が必要です。

なお、保存する場合は3℃以下もしくはマイナス18℃以下で
冷凍保存するようにしましょう。

食中毒症状の直接の原因であるボツリヌス毒素は、
100℃なら数分以上(80℃なら30分間)の加熱で
活動が抑えられますので、
食べる直前に十分に加熱する事で予防が可能です。

しかし、缶詰や真空パックが膨張していたり、
食品にバターのような異臭がある時には絶対に食べないで下さい。

※乳児ボツリヌス症とは?

1歳未満の乳児にみられるボツリヌス症で、
乳児がボツリヌス菌の芽胞を摂取すると腸管内で菌が増殖し、
腸管内で作られた毒素が吸収されて、
ボツリヌス菌による食中毒症状を起こすことがあります。

症状は、便秘状態が数日間続き、全身の筋力が低下する脱力状態
に陥り、ミルクが吸えない、泣き声が小さくなるなど、
身体の筋肉に力が入らなくなるのが特徴です。

乳児ボツリヌス症の原因食品としては「蜂蜜」があり、
1987年10月に1歳未満の乳児には蜂蜜を与えないようにと、
当時の厚生省が通知を出しています。

※腸管出血性大腸菌(毒素型)

(病原性大腸菌O157)
*存在場所
牛など家畜の腸管内
家畜のふん尿が流れ込んだ井戸水など
*活動温度
35℃~38℃
*潜伏期間
12時間~7日
*症状
激しい腹痛、下痢、血性下痢などの症状が出ます。

増殖時にベロ毒素(志賀様毒素)を作り出す腸管出血性大腸菌は、
重症化すると、溶血貧血、血小板減少、腎不全を主症状とする
溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こし、乳児や児童、老人が
感染した場合は死亡率が高くなりま す。

*気をつけたい食品
ハンバーガー、メンチカツなどのひき肉料理、
サラダ、和え物、乳製品など

加熱不十分な肉、洗浄不十分な野菜、井戸水やわき水

*予防法
病原性大腸菌O157は酸性条件にも抵抗性が強く、
マヨネーズの中でも生存できますが、熱に弱いので、
食品の中心温度が75℃で1分以上保つように加熱すれば
感染を予防することが可能です。

しかし、100個程度の少量の菌で食中毒を発症しますので、
調理に携わる人間の正しい手洗いの徹底や、
サラダや和え物などの加熱しない料理や加熱後に手を加える
料理での二次汚染の防止が大切です。

※参考動画

※ノロウイルス(ウイルス)

*存在場所
感染した保菌者の腸管内で増殖し、糞便中に含まれます。
人の糞便汚染を受けた下水が海に流れ込んだりすることで、
牡蠣やアサリなどの二枚貝がウイルスを保有します。
*活動温度
ウイルスは自らの細胞を持っていないので、
通常の食品中では増殖しません。

しかし、ノロウイルスは少量で感染し、
そのほとんどが11月から3月の冬季に発生していますから
低温に強いウイルスと言えるでしょう。
*潜伏期間
1日~2日
*症状
吐き気、激しい下痢、腹痛

頭痛、発熱、喉の痛みなど、風邪とよく似た症状がみられる
場合もありますが、通常は発症後3日程度で回復します。
*気をつけたい食品
生カキ、アサリ、シジミ、井戸水・わき水など
*予防法
直径30ナノメーター(3/108mm)と
細菌よりもずっと小さい球形をしたウイルスですが、
石鹸による手洗いで物理的に洗い流すことができますので、

予防策としては、正しい手洗いを徹底することで予防が可能です。

ノロウイルスは熱に弱いので、
食材を85度以上で1分間以上加熱すれば活動は抑えられます。

また、ノロウイルスはアルコール除菌剤やエタノール
では死滅しませんので、万が一ノロウイルス感染者や
保菌者の嘔吐物や糞便などの汚染物の近くにいた場合や、
処理などを行った場合は、必ず「次亜塩素酸ナトリウム」や
「ハイター」などの塩素系の消毒剤を使って消毒を行いましょう。

まとめ

食中毒を予防するためには、正しい手洗いと食材の十分な洗浄、
加熱調理をすることではじめて可能になります。

これを徹底して守るようにするために、
調理学校などでは食中毒予防の3原則と言って、
食中毒菌を「付けない」「増やさない」「殺す」
という3原則を徹底的に叩き込まれます。

これは飲食店などはもちろんですが、一般家庭に於いても
この3原則を守ることで、家族の健康を守ることに繋がります。

せっかく、あなたが大切な家族のために愛情を込めて料理が、
食中毒の原因になってしまっては、本末転倒です。

ですから、
調理前には必ず石鹸で正しく手洗いを実行して頂き、
まな板、包丁、ふきんなどはよく洗い、
熱湯や漂白剤で殺菌するということを忘れずに行うようにして、
食中毒を予防して頂きたいと思います。

※合わせて読んでおきたい記事
>>食べ物にあたった時の症状は?自分でできる対処法、薬は飲んでも大丈夫?

SPONSERED LINK

コメント

タイトルとURLをコピーしました